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線香を贈り物にする際の注意点。種類やのし紙の書き方、金額の相場を解説

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お線香を贈るときに気になるマナーや種類。

贈るシチュエーションもご遺族に対するものからご結婚、お盆までと多岐にわたります。

この記事では、お線香を贈り物にする際の注意点として、種類や金額、のし紙の書き方、シチュエーションまでをわかりやすく解説していきます。

この記事の要点

  • 贈り物の線香は、短寸線香で桐箱や黒箱に入った「進物用」を選ぶのが基本です。
  • のし紙の表書きは、四十九日までは「御霊前」、四十九日以降は「御仏前」とし、「御供」は仏事全般で使えます。浄土真宗のみ亡くなった日から「御仏前」です。
  • 金額の目安は、気を使わせたくない相手には1,000円〜、最も人気があるのは3,000円〜、特別な相手には5,000円〜です。
  • 手渡しは室内に通されて挨拶を済ませてから、配送のときはお悔やみ状を添えるのがマナーです。
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線香を贈るのはなぜ?線香が持つ意味とは

線香には、四十九日までは故人の「食事」となり、四十九日以降は香りを介して「故人と交流する」という意味があります。そのため線香は、故人を偲ぶ気持ちを伝える贈り物として選ばれています。

本来、仏事において線香をあげることの意味をご存知でしょうか?

線香が持つ意味は、故人が亡くなって四十九日の法要が終わる前後で変わります。

四十九日までは「食香(じきこう)」と呼ばれて、この世とあの世をさまよっている故人の魂が食べ物に困らないように、つねに線香を焚いて「食事のお供えをする」ことを意味します。

そして故人の魂は四十九日ののちに、あの世へと旅立っていきます。

これ以降の線香は宙を漂うかぐわしい香りを介して「故人と交流する」ことが主な意味合いになります。

また、線香の良い香りで身を清めるとともに、仏壇のある空間を清浄にする意味もあります。

お線香をお供えするときのマナーと手順はこちら >

線香はどんな場面で贈る?

贈り物に線香を選ぶシチュエーションは、大きく分けて5つあります。お悔やみの品、喪中はがきのおかえし、お盆(初盆)のお供え、婚礼用、母の日参り・父の日参りです。

贈る場面 目的・ポイント
お悔やみの品 最も一般的。お通夜やご葬儀に参加できなかったときにも贈る
喪中はがきのおかえし 喪中はがきでご逝去を知ったとき、ご遺族にあてて線香やローソクを送る
お盆(初盆)のお供え 故人を偲んで贈る
婚礼用 相手方のご先祖さまへのご報告。水引は金銀や紅白の結び切り
母の日参り・父の日参り ご両親を亡くされている場合に。故人の好きだったお花の香りの線香を贈ることも

お悔やみの品として

最も一般的なのがお悔やみの品としてです。

遠方にお住まいなどの事情によりお通夜やご葬儀に参加できなかったときにもお贈りします。

喪中はがきのおかえしとして

喪中はがきのおかえしとして贈ることもあります。

年末の喪中はがきでご逝去を知ったという方は、ご遺族にあてて、お線香やローソクなどを送りましょう。

お盆(初盆)のお供えとして

線香はお盆(初盆:故人が亡くなって初めて迎えるお盆)のお供えとしても欠かせない贈り物です。

故人を偲んで贈りましょう。

お盆・初盆にすることとやり方はこちら >

婚礼用として

婚礼用として線香を贈ることもあります。

ここでの目的は、これからご家族ご親族となることを相手方のご先祖さまにご報告することです。

婚礼用に贈るときの水引(みずひき:贈答品の包みにかける飾りひも)には、金銀や紅白を使った結び切り(一度結ぶとほどけない結び方)を使用します。

表書きは右上に「ご先祖様」と書き、中央に「御土産」「寿」「御供」と書くのが一般的です。

母の日参り・父の日参りに

ご両親を亡くされている場合には、母の日参りや父の日参りの品として線香が供されることもあります。

故人の好きだったお花の香りがする線香を贈られるケースもあるようです。

贈り物の線香は、どの香りを選べばよい?

贈り物の線香には、仏事に重宝する定番の白檀か、贈答用に人気の高い沈香・伽羅がよく選ばれます。

よく使用される3つの香木の種類を、特徴とあわせて確認していきましょう。

香木 特徴 向いている場面
白檀(びゃくだん) さまざまな用途(薬用、工芸品など)で使われる定番の香り。優美な香りが仏さまの貴い雰囲気に合うとされる 仏壇のお供えや法要・法事
沈香(じんこう)・伽羅(きゃら) 伽羅は沈香のなかでも特に質のいいもの。高級品で「幽玄な香り」として親しまれている 贈答用。葬儀に参加できなかった場合の故人への贈り物

白檀

白檀はさまざまな用途(薬用、工芸品など)で使用されている定番の香りです。

優美な白檀の香りは仏さまの貴い雰囲気に合うとされており、仏壇のお供えや法要・法事に重宝します。

沈香

伽羅は沈香のなかでも特に質のいいものです。

高級品で贈答用に人気が高く、「幽玄な香り」として親しまれています。

故人への贈り物として、葬儀に参加できなかった場合にも失礼のない線香です。

線香の長さや箱はどう選ぶ?

贈り物には、基本的に短寸線香で、桐箱や黒箱に入った進物用(しんもつよう:贈答用)を選びます。香りのほかにも、考えるべき線香のポイントはいくつかあります。

まずは長さ。

家庭用として使われる、もっともポピュラーな4.5寸(14cm前後)の線香を「短寸線香」と言います。

一方で、お寺でよく使われる長い線香(製品によっては70cm前後)を「長尺線香」と呼びます。

短寸線香 長尺線香
長さ 4.5寸(14cm前後) 製品によっては70cm前後
主な使われ方 家庭用として、もっともポピュラー お寺でよく使われる

贈り物の線香を選ぶ際は、基本的には短寸線香で「桐箱や黒箱にはいった進物用」を選びましょう。

葬儀後など、たくさんの方から線香を頂く可能性がある場面では「仄煙タイプ」、煙の出ない「ディフューザータイプ」など、他の人と重ならない線香も良いかもしれません。

お線香・お香の一覧はこちら >

のし紙の表書きはどう書く?付け方は?

のし紙の表書きは、亡くなって四十九日までは「御霊前」、四十九日以降は「御仏前」を使いましょう。

また「御供」は仏事全般で使用できます。

ただし、浄土真宗のみ亡くなったその日から「御仏前」となります。

時期・場面 表書き
亡くなって四十九日まで 御霊前
四十九日以降 御仏前
仏事全般 御供
浄土真宗 亡くなったその日から御仏前
婚礼用 右上に「ご先祖様」、中央に「御土産」「寿」「御供」

のし紙の掛け方は地域にもよりますが、一般的な「外のし」には、たくさん人が集まる際に送り主が判りやすいという利点があります。

その一方、慎み深さを表す場合は、包装を開けてからのし紙が出てくる「内のし」にすることもあります。

外のし 内のし
見え方 包装の外側にのし紙が見える 包装を開けてからのし紙が出てくる
向いている場面 たくさん人が集まる際に、送り主をわかりやすくしたいとき 慎み深さを表したいとき

なお、喪中はがきでご逝去を知った場合には、気持ちを伝える「お悔やみのお手紙(お悔やみ状)」と共にご進物お線香を贈るとよりよいでしょう。

贈り物の線香の金額相場はいくら?

贈り物の線香は、1,000円〜、3,000円〜、5,000円〜の3つの価格帯が目安で、進物用として最も人気があるのは3,000円〜の価格帯です。

贈り物として線香を選ぶ際の、価格帯ごとの特徴や適したシチュエーションを紹介します。

価格帯 選ばれる場面 掲載している例
1,000円~ 相手に気を使わせたくない場合 進物用線香まつ風 短寸5把入(鳩居堂)
3,000円~ 進物用線香として最も人気のある価格帯 進物用線香 白檀華洛 細束8把(山田松香木店)
5,000円~ お世話になった恩師や上司などへの特別な贈答用 進物用線香 かすみほのか 短寸 桐箱入(松栄堂)

1,000円~

進物用線香まつ風 短寸5把入 (鳩居堂)

進物用線香まつ風 短寸5把入 (鳩居堂)

相手に気を使わせたくない場合に選ばれることが多いお線香です。

3,000円~

進物用線香 白檀華洛 細束8把 (山田松香木店)

進物用線香 白檀華洛 細束8把 (山田松香木店)

進物用線香として最も人気のある価格帯で、贈答用に最適なお線香です。

5,000円~

進物用線香 かすみほのか 短寸 桐箱入 (松栄堂)

進物用線香 かすみほのか 短寸 桐箱入 (松栄堂)

お世話になった恩師や上司などへ、特別な贈答用をご用意したい場合に最適なお線香です。

線香を渡すときのマナーは?手渡しと配送の違い

手渡しするときは室内に通されて挨拶を済ませてから渡し、配送するときはお悔やみ状を添えるのがマナーです。

実際に線香を渡すときにもマナーはあります。

配送時の場合とあわせて確認しましょう。

手渡しするときの手順は?

  1. 持参する際は風呂敷や手提げ袋に入れましょう。
  2. 相手宅に到着してすぐに渡すのではなく、室内に通されてから手渡しするのが一般的です。
  3. 挨拶を済ませてから、品物に汚れや傷などの粗相がないかを確認し、相手方にむけて手渡してください。

玄関先で渡すケースや、仏壇(祭壇)にお供えすることもあります。

ただし、相手方が法要の準備等で忙しい場合には、「ご仏前へお供えください」と手渡すに留める配慮は必要です。

配送するときに気をつけることは?

配送時には、品物だけでなく、お悔やみ状も添えるとよいでしょう。

内容は短くてもかまいません。

ご遺族の名前がわからない場合は「故人の名前 ご遺族様」もしくは「〇〇様 ご遺族様」「〇〇家 ご遺族様」などと書きましょう。

癒しのアイテムとして多くの人に気軽に贈れる線香もある

仏事の贈り物だけでなく、リラックスしてほしい相手や出産祝いなどにも、気軽に贈れる線香があります。

進物用線香 hito/toki ディフューザータイプ (東京香堂)

進物用線香 hito/toki ディフューザータイプ (東京香堂)

「進物用線香 hito/toki ディフューザータイプ」の詳細はこちら▶

これまで解説してきたシチュエーション以外にも、リラックスしてほしいと思った相手や、出産祝い、ご家庭の仏壇用など、多くの人に気軽に贈れる線香もあります。

「hito/toki」は、そのような用途にふさわしい線香です。

香りを通じて人(ひと)と時(とき)を豊かに彩る生活を過ごしてほしいという願いから生まれたこの線香は、線香を焚くための一連の動作から生じる気持ちの落ちつきと、ディフューザータイプが持つ利便性を兼ね備えた商品です。

小さなお子様のいるご家庭など、火を使えない環境にお住いの方でも、線香の香りが持つすばらしさを感じられます。

ご本人だけでなく、ご年配の方、離れて暮らすご家族の気持ちを、より穏やかにできるはずです。

贈り物に大切なのは気持ちを届けること。

線香を贈る意味合いは四十九日の前後で変化し、贈り物として供されるシチュエーションも様々です。

相手方の好みや状況にあわせて白檀・沈香・伽羅などの種類を選ぶとともに、のし紙の包み方や、渡す際のマナーなどにも配慮する必要があります。

しかし、贈り物に大切なのは、なによりも気持ちを届けることです。

あらたまった場面ではきちんと基本を押さえて慎み深さを表現しつつ、気持ちを添えることも忘れないようにしましょう。

よくある質問

贈り物の線香はどのくらいの金額が相場ですか?

一般的には1,000円台から5,000円台まで幅広く選ばれています。相手に気を使わせたくない場合は1,000円台、贈答用として最も人気があるのは3,000円台、恩師や上司など特別な相手には5,000円台が選ばれることが多いようです。お相手との関係性やシチュエーションに合わせてお選びいただくとよいでしょう。

のし紙の表書きはどう書けばよいですか?

一般的には、亡くなって四十九日までは「御霊前」、四十九日以降は「御仏前」を用います。「御供」は仏事全般で使えるため、迷われた場合に便利です。ただし浄土真宗のみ亡くなったその日から「御仏前」とされていますので、お相手の宗派がわかる場合は配慮されるとよいでしょう。

贈り物にはどんな種類の線香を選べばよいですか?

贈り物には、家庭用として使いやすい短寸線香で、桐箱や黒箱に入った進物用を選ばれるのが一般的です。香木では、定番で仏事に重宝する白檀や、幽玄な香りで高級感のある沈香・伽羅などが人気です。お相手の好みや故人が好まれた香りに合わせてお選びいただくと、より気持ちが伝わります。

線香を手渡しする際に気をつけることはありますか?

持参の際は風呂敷や手提げ袋に入れ、到着してすぐではなく室内に通されてから、挨拶を済ませたうえでお渡しするのが一般的です。品物に汚れや傷がないかを確認してから、相手方に向けてお渡しください。お相手が法要の準備などで忙しい場合は、「ご仏前へお供えください」とお伝えして渡すに留める配慮も大切です。

喪中はがきで訃報を知ったとき、線香を贈ってもよいですか?

はい、喪中はがきのお返しとしてお線香やローソクを贈ることはよくあります。その際は、お悔やみのお手紙(お悔やみ状)を添えると、より気持ちが伝わります。お手紙の内容は短くてもかまいませんので、お相手を思う気持ちを添えて贈られるとよいでしょう。

のし紙は「外のし」と「内のし」のどちらにすればよいですか?

地域にもよりますが、一般的なのは「外のし」で、たくさんの人が集まる際に送り主がわかりやすいという利点があります。慎み深さを表したい場合は、包装を開けてからのし紙が出てくる「内のし」にすることもあります。

婚礼用に線香を贈るときは、水引や表書きをどうすればよいですか?

婚礼用に贈るときの水引は、金銀や紅白を使った結び切りを使用します。表書きは右上に「ご先祖様」と書き、中央に「御土産」「寿」「御供」と書くのが一般的です。これからご家族ご親族となることを、相手方のご先祖さまにご報告する意味があります。

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監修者
仏事コーディネーター
川辺 一寛
京都生まれ、京都育ち、半世紀以上の歳月をこの地で過ごし、株式会社若林佛具製作所では四半世紀以上にわたって様々な業務に携わってきました。仏事コーディネーターおよび京仏マスターソムリエの資格を持っており、特に、寺院用の仏具を扱う寺院担当として、全国各地を回る貴重な経験を積んできました。そして今、『なごみ工房』の開設にあたり、これまでに学んだことを基に、様々な方々に対応し、新たな出会いを楽しみにしています。