左右一対で飾られた奇数本の仏花

仏花の本数はなぜ奇数?3本・5本・7本の意味と一対の考え方

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仏花の本数は3本・5本・7本など奇数にするのが一般的です。これは奇数が割り切れない数=縁起がよいとされるためで、左右一対(2つセット)で供えるのが基本です。

この記事では、なぜ奇数なのか一対で飾るのが基本ひとつしか置けない場合といった点を、京都で天保元年(1830年)から仏具を扱ってきた専門店の視点で解説します。店頭で実際によくいただくご質問9問にもお答えしていますので、気になるところからお読みください。

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左右一対で飾られた奇数本の仏花

なぜ奇数なのか

奇数は割り切れないため、縁起がよいとされています。慶事・弔事を問わず、日本では奇数が好まれてきました。

偶数は「割り切れる=縁が切れる」と結びつけられることがあり、避けられる傾向にあります。ただし絶対的な決まりではありません。

一対で飾るのが基本

仏花は左右に一対(2つ)で飾ります。お仏壇の左右対称に置くことで、整った印象になります。

ここでいう「一対」は花瓶の数のこと。1つの花瓶に入れる花の本数が奇数という意味なので、混同しないようご注意ください。

ひとつしか置けない場合

スペースの都合で一対にできない場合は、ひとつでも構いません。

近年はお仏壇がコンパクトになり、片側だけに飾るご家庭も増えています。大切なのは形式より、日々手を合わせることです。

さらにくわしく

本数による見え方の違い

本数は多ければよいというものではありません。お仏壇の大きさに対して、バランスのよい本数があります。

本数 向いている仏壇 印象
3本 ミニ仏壇・上置き仏壇 すっきりと控えめ
5本 上置き仏壇・中型 もっとも一般的でバランスがよい
7本 床置き仏壇・大型 ボリュームが出て格調高い
9本以上 寺院・大型仏壇 法要など特別な場面で

花の組み立て方

奇数本を美しく見せるには、高さに差をつけるのがコツです。

  1. 中心に一番背の高い花を置く:菊やグラジオラスなど、主役になる花を。
  2. その左右に少し低い花を配する:左右対称になるよう、同じ高さで。
  3. さらに外側を低くする:全体が三角形になるよう整えます。
  4. かすみ草などで隙間を埋める:空いた部分をやわらげます。

仏花セットを買う場合

スーパーや花屋の「仏花」は、あらかじめ奇数本に組まれています。そのまま花立に挿せばよいため、本数を気にする必要はありません。

造花やプリザーブドフラワーの仏花も、多くは奇数本で組まれた状態で販売されています。

一対と一束の違い

混同しやすい言葉なので整理しておきます。

  • 一対(いっつい):2つで1組。花立を左右に2つ置くこと
  • 一束(ひとたば):花のまとまり。1つの花立に挿す分
  • 本数:1つの花立に挿す花の数(3本・5本など奇数)

つまり「一対の仏花」とは、奇数本の花束が2つという意味になります。

本数が足りない・多いとき

買ってきた花が偶数だった場合も、あわてる必要はありません。

  1. 1本抜いて奇数にする:抜いた1本は別の場所に飾っても構いません。
  2. 1本足して奇数にする:かすみ草などを1本加えます。
  3. そのまま供える:偶数でも供養にならないということはありません。

気にしすぎる必要はないというのが、店頭でお伝えしている考え方です。

花の高さの目安

本数と同じくらい大切なのが、高さのバランスです。

一般的な目安は、花立の高さの1.5〜2倍。花立が10cmなら、花全体で15〜20cm程度に収まると美しく見えます。

お仏壇の中に飾る場合は、ご本尊より高くならないようにも注意してください。花が主役になってしまわないための配慮です。

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専門店からのひとこと

本数の決まりは、日本の文化に根ざしたものです。ただ数字そのものに宗教的な意味があるわけではありません。

実際、お仏壇が小さくなった現代では、3本でも多いと感じられるご家庭があります。そうした場合は、1本だけでも構いません。

大切なのは、無理なく続けられることです。本数のために負担が増えるのなら、本末転倒だと考えています。

よくある質問

仏花の本数はなぜ奇数なのですか?

奇数は割り切れないため縁起がよいとされるためです。偶数は「割り切れる=縁が切れる」と結びつけられることがあり、避けられる傾向にあります。

仏花は何本が適切ですか?

3本・5本・7本が一般的です。花瓶の大きさやお仏壇のサイズに合わせてお選びください。

仏花は一対で飾らないといけませんか?

一対が基本ですが、スペースの都合でひとつだけでも差し支えありません。近年はコンパクトな仏壇に合わせて片側のみのご家庭も増えています。

一対とは花瓶2つという意味ですか?

はい。左右に花瓶を2つ置くことを一対といいます。1つの花瓶に入れる花の本数を奇数にする、という意味とは別です。

本数が偶数だといけませんか?

絶対的な決まりではありません。気になる場合は奇数に整えるとよいですが、こだわりすぎる必要はありません。

仏花は何本が一番よいですか?

5本がもっとも一般的でバランスがよいとされます。ミニ仏壇なら3本、大型の床置き仏壇なら7本が目安です。

一対と一束はどう違いますか?

一対は花立を左右に2つ置くこと、一束は1つの花立に挿す花のまとまりです。「一対の仏花」とは、奇数本の花束が2つという意味になります。

市販の仏花は本数を数えなくてよいですか?

スーパーや花屋の仏花はあらかじめ奇数本に組まれているため、そのまま花立に挿せば問題ありません。

買った花が偶数でした。どうすればよいですか?

1本抜くか1本足して奇数にするか、そのまま供えても構いません。偶数だから供養にならないということはありません。

まとめ

仏花の本数は3本・5本・7本など奇数にするのが一般的です。これは奇数が割り切れない数=縁起がよいとされるためで、左右一対(2つセット)で供えるのが基本です。

この記事の要点をまとめます。

  • 奇数は割り切れないため、縁起がよいとされています。
  • 仏花は左右に一対(2つ)で飾ります。
  • スペースの都合で一対にできない場合は、ひとつでも構いません。
  • 本数は多ければよいというものではありません。
  • 奇数本を美しく見せるには、高さに差をつけるのがコツです。
  • スーパーや花屋の「仏花」は、あらかじめ奇数本に組まれています。
  • 混同しやすい言葉なので整理しておきます。

仏花の作法は、地域やご家庭、宗派によって少しずつ異なります。この記事の内容と違っていても、ご家庭に伝わるやり方があれば、それがいちばん正しい形です。迷われたときは、菩提寺やご親族に一声かけてみてください。

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監修者
仏事コーディネーター
川辺 一寛
京都生まれ、京都育ち、半世紀以上の歳月をこの地で過ごし、株式会社若林佛具製作所では四半世紀以上にわたって様々な業務に携わってきました。仏事コーディネーターおよび京仏マスターソムリエの資格を持っており、特に、寺院用の仏具を扱う寺院担当として、全国各地を回る貴重な経験を積んできました。そして今、『なごみ工房』の開設にあたり、これまでに学んだことを基に、様々な方々に対応し、新たな出会いを楽しみにしています。