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結論から言うと、仏壇に造花を供えても差し支えありません。生花が望ましいとされる一方、宗派や地域、ご事情によっては造花・プリザーブドフラワーも認められています。大切なのは、お花を供えたいという気持ちです。
この記事では、なぜ「造花はダメ」と言われるのか、造花を選んでよい5つのケース、造花を選ぶときに気をつけたいことといった点を、京都で天保元年(1830年)から仏具を扱ってきた専門店の視点で解説します。店頭で実際によくいただくご質問10問にもお答えしていますので、気になるところからお読みください。
あわせて読みたい:プリザーブドフラワーの仏花とは?生花・造花との違いとメリット/造花の仏花の選び方|安っぽく見せない5つの基準/仏花のタブー|避けたほうがよい花4つの特徴と理由
なぜ「造花はダメ」と言われるのか
生花が望ましいとされる理由は、「無常」を表すからです。咲いて散る花の姿に、いのちのはかなさを重ねるという考え方によります。
ただしこれは「造花が禁止」という意味ではありません。多くのお寺でも、事情に応じた造花の使用は認められています。
造花を選んでよい5つのケース
次のような場合は、造花のほうがふさわしいこともあります。
- お手入れの時間が取りにくい:お勤めや介護などで、水替えが難しい場合。
- ご高齢で管理が負担になる:重い花瓶の上げ下ろしが大変な場合。
- 留守にすることが多い:枯れたまま放置してしまうより、常に整った姿のほうが望ましいとされます。
- 花粉や香りを避けたい:アレルギーがある、小さなお子さまやペットがいるご家庭。
- お仏壇が小さい:生花では大きすぎる場合、コンパクトな造花が納まります。
造花を選ぶときに気をつけたいこと
造花なら何でもよいわけではありません。次の点を確かめてお選びください。
- 明らかに安価に見える光沢の強いものは避ける
- 仏花の基本色(白・黄・紫)でまとまっているか
- ほこりを払いやすい素材・形状か
- お仏壇のサイズに合っているか
迷ったら菩提寺に相談を
宗派やお寺によって考え方が異なる場合があります。気になる場合は、菩提寺に一声かけておくと安心です。多くの場合、事情を説明すれば理解していただけます。
さらにくわしく
お寺の実際の見解
多くのお寺では、事情に応じた造花の使用を認めています。「生花でなければならない」と厳格に定めている宗派は、一般的にはありません。
とくに近年は、高齢化や住まいの変化を背景に、造花を選ぶご家庭が増えていることをお寺の側も理解されています。
造花が向かない場合もある
一方で、次のような場合は生花のほうが望ましいこともあります。
- 法要で親族が集まるとき:慣習を重んじる方がいる場合は、その日だけ生花にするという方法もあります。
- 四十九日までの忌中:この期間は生花で白を基調にまとめるご家庭が多くあります。
- ご親族に強い考えがある場合:無用な摩擦を避けるため、話し合っておくと安心です。
普段は造花、法要のときだけ生花という使い分けをされているご家庭も少なくありません。
造花と生花を併用してもよい
造花と生花を同時に飾っても差し支えありません。片方の花立に造花、もう片方に生花という飾り方も可能です。
また、金色の造花である常花(じょうか)は仏具の一種で、生花と併用するのが一般的です。→ 常花とは?
造花にも手入れは必要
「置きっぱなしでよい」わけではありません。ほこりがたまると、かえって見苦しくなります。
- 月に一度ほど、やわらかい筆でほこりを払う
- 直射日光の当たる場所は色あせの原因になるため避ける
- 色あせや型崩れが目立ってきたら交換する
お手入れの手間は生花よりはるかに少ないものの、ゼロではないことを覚えておいてください。
造花を選ぶ方が増えている背景
近年、造花やプリザーブドフラワーを選ばれる方が明らかに増えています。背景には、暮らしの変化があります。
- 共働き世帯が増え、毎日の水替えが難しい
- お仏壇がリビングに置かれ、常にきれいな状態を保ちたい
- ご高齢で、重い花瓶の上げ下ろしが負担
- 遠方に住み、実家の仏壇を管理しきれない
- マンションで、生花の処分が手間
これらはいずれも、供養の心が薄れたからではありません。むしろ「きちんとお供えしたい」という気持ちがあるからこその選択です。
親族に理解してもらうには
ご親族から「造花なんて」と言われることを心配される方もいらっしゃいます。
- 理由を先に伝える:「水替えが難しいので」と事情を説明します。
- 枯らすより良いと伝える:「枯れたままにするより、と思って」と添えます。
- 法要のときは生花にする:人が集まる日だけ生花にする折衷案もあります。
多くの場合、事情を伝えれば理解していただけます。
専門店からのひとこと
私たちは仏具店として、生花も造花もどちらも尊いお供えだと考えています。
お客さまの中には、造花を選ぶことに罪悪感を持たれる方がいらっしゃいます。ですが、枯れた花を前に心を痛めるより、整ったお花に手を合わせるほうが、故人も喜ばれるのではないでしょうか。
大切なのは、お仏壇の前に立つ習慣が続くこと。そのために造花が助けになるのなら、それは立派な供養の形だと思っています。
よくある質問
仏壇に造花を供えてもよいのですか?
差し支えありません。生花が望ましいとされますが、宗派や地域、ご事情によっては造花やプリザーブドフラワーも認められています。
なぜ生花のほうがよいと言われるのですか?
咲いて散る花の姿が「無常」を表すためです。ただしこれは造花を禁止する意味ではありません。
造花を選んでも失礼になりませんか?
なりません。枯れた花をそのままにしておくより、常に整った姿でお供えするほうが望ましいという考え方もあります。
どんな造花を選べばよいですか?
光沢が強く安価に見えるものは避け、白・黄・紫といった仏花の基本色でまとまったものを選ぶとよいでしょう。ほこりを払いやすい形状かも確認してください。
お寺に確認したほうがよいですか?
宗派やお寺によって考え方が異なる場合があります。気になる場合は菩提寺に一声かけておくと安心です。
法要のときも造花でよいですか?
差し支えありませんが、慣習を重んじるご親族が集まる場合は、その日だけ生花にするという使い分けをされるご家庭もあります。
造花と生花を一緒に飾ってもよいですか?
差し支えありません。片方の花立に造花、もう片方に生花という飾り方も可能です。
四十九日までは生花のほうがよいですか?
忌中は生花で白を基調にまとめるご家庭が多くあります。ただし絶対的な決まりではなく、ご事情に応じて造花でも差し支えありません。
造花にも手入れは必要ですか?
必要です。月に一度ほどやわらかい筆でほこりを払い、直射日光を避けてください。色あせや型崩れが目立ったら交換します。
親族に造花を反対されそうです。
「水替えが難しいので」と事情を先に伝え、「枯れたままにするより」と 添えると理解を得やすくなります。法要のときだけ生花にする折衷案もあります。
まとめ
結論から言うと、仏壇に造花を供えても差し支えありません。生花が望ましいとされる一方、宗派や地域、ご事情によっては造花・プリザーブドフラワーも認められています。大切なのは、お花を供えたいという気持ちです。
この記事の要点をまとめます。
- 生花が望ましいとされる理由は、「無常」を表すからです。
- 次のような場合は、造花のほうがふさわしいこともあります。
- 造花なら何でもよいわけではありません。
- 気になる場合は、菩提寺に一声かけておくと安心です。
- 多くのお寺では、事情に応じた造花の使用を認めています。
- 一方で、次のような場合は生花のほうが望ましいこともあります。
- 造花と生花を同時に飾っても差し支えありません。
仏花の作法は、地域やご家庭、宗派によって少しずつ異なります。この記事の内容と違っていても、ご家庭に伝わるやり方があれば、それがいちばん正しい形です。迷われたときは、菩提寺やご親族に一声かけてみてください。
なごみ工房では、京都・天保元年(1830年)創業の仏壇仏具専門店として、水替えのいらない造花・プリザーブドフラワーの仏花をご用意しています。品のある色合いとしつらえにこだわり、お仏壇に置くだけで整う花器セットです。お仏壇の大きさに合うサイズが見つからない、色合いを相談したいといった場合も、お気軽にお問い合わせください。→ 仏花(BUCCCA)の一覧を見る





