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仏花で避けたほうがよいとされるのは、①トゲのある花 ②毒のある花 ③つるのある花 ④香りの強い花の4つです。ただし絶対的な禁止ではなく、理由を知って判断すれば問題ありません。
この記事では、避けたほうがよい花の4つの特徴、どうしても供えたい場合は、造花なら気にせず飾れるといった点を、京都で天保元年(1830年)から仏具を扱ってきた専門店の視点で解説します。店頭で実際によくいただくご質問9問にもお答えしていますので、気になるところからお読みください。
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避けたほうがよい花の4つの特徴
それぞれに理由があります。意味を知っておくと、判断に迷いません。
| 特徴 | 代表的な花 | 避けられる理由 |
|---|---|---|
| トゲがある | バラ、アザミ | 殺生を連想させる/お世話の際に危険 |
| 毒がある | 彼岸花、すずらん、水仙 | 仏さまに毒を供えるのを避けるため |
| つるがある | クレマチス、朝顔 | 「絡みつく」様子が好ましくないとされる |
| 香りが強い | ユリ(品種による)、金木犀 | 線香の香りを妨げるため |
どうしても供えたい場合は
故人が好きだった花であれば、供えても差し支えありません。気持ちのほうが大切だからです。
- トゲは取り除く:バラなどはトゲを落としてから供えます。
- 香りは控えめな品種を選ぶ:ユリなら香りの弱い品種、または花粉を取り除いて。
- ご家族に一声かける:慣習を重んじる方がいる場合は、事前に相談しておくと安心です。
造花なら気にせず飾れる
造花やプリザーブドフラワーであれば、トゲ・毒・香りの心配がなく、花粉も出ません。小さなお子さまやペットがいるご家庭でも安心です。
さらにくわしく
なぜタブーが生まれたのか
いずれの言い伝えにも、実用的な理由が隠れています。迷信ではなく、暮らしの知恵として受け継がれてきたものです。
- トゲ=手を傷つけるから:殺生を連想させるという理由が知られていますが、実際には水替えやお世話の際に手を傷つけないための配慮でもあります。
- 毒=小さな子どもへの配慮:仏さまに毒を供えないという意味に加え、誤って口にする事故を防ぐ意味もあります。
- つる=手入れがしにくいから:「絡みつく」が縁起でないという説のほか、単純に扱いにくく、他の花を傷めるためとも言われます。
- 強い香り=線香を妨げるから:お供えの中心はお線香の香りです。それを覆ってしまう花は避けられました。
判断に迷ったときの考え方
タブーは地域やご家庭、宗派によって考え方が異なります。次の順で判断すると、角が立ちません。
- ご家庭の慣習を優先する:代々受け継がれたやり方があれば、それに従います。
- ご親族に確認する:法要などで人が集まる場合は、事前に相談しておくと安心です。
- 菩提寺に尋ねる:宗派としての考え方を教えていただけます。
- 迷ったら定番から選ぶ:菊・カーネーション・りんどうなど、広く使われる花なら間違いありません。
よく誤解されている花
「これはダメ」と思われがちですが、実際には差し支えない花もあります。
| 花 | 一般的な扱い | 補足 |
|---|---|---|
| ユリ | 品種による | 香りの強い品種は避ける。カサブランカなどは花粉を取り除けば可 |
| バラ | 避けるのが一般的 | トゲを取り除けば供えて差し支えない |
| ひまわり | 差し支えない | 明るすぎる印象を避けたい場合は控えめな品種を |
| カーネーション | 定番 | 母の日のイメージがあるが仏花の定番でもある |
地域によって扱いが違う花
同じ花でも、地域によって扱いが正反対のことがあります。
- 樒(しきみ):関西では仏事の定番。関東では馴染みが薄い
- 菊:日本では仏花の代表格だが、地域によっては祝い花にも
- 白い花:弔事の色とされるが、地域により慶事にも用いる
引っ越しや結婚で土地が変わると、戸惑うことがあります。その場合は、ご近所や菩提寺に尋ねるのが確実です。
タブーを気にしすぎなくてよい理由
タブーとされる花の多くは、実用的な理由から生まれたものです。
トゲは手を傷つけるから、毒は事故を防ぐため、香りは線香を妨げるから——いずれも暮らしの知恵であって、宗教的な禁止事項ではありません。
ですから理由が当てはまらない場合は、それほど気にする必要はありません。たとえばトゲを取り除いたバラ、香りの弱いユリの品種であれば、供えても差し支えないという考え方が成り立ちます。
専門店からのひとこと
「知らずにタブーの花を供えてしまった」とご相談をいただくことがあります。そうした場合、私たちは「気に病まないでください」とお伝えしています。
故人を思ってお供えした花が、供養にならないということはありません。次からお気をつけになれば十分です。
むしろ心配なのは、タブーを気にするあまりお花を供えなくなってしまうことです。形式よりも、手を合わせ続けることのほうがずっと大切だと考えています。
よくある質問
仏花にバラを使ってはいけませんか?
トゲが殺生を連想させるため避けるのが一般的です。ただし故人が好きだった場合は、トゲを取り除いて供えれば差し支えありません。
彼岸花を仏花にしてもよいですか?
毒があるため避けるのが一般的です。名前から仏花に適していると思われがちですが、供えないのが通例です。
香りの強い花はなぜ避けるのですか?
お線香の香りを妨げてしまうためです。ユリなど香りの強い花は、香りの弱い品種を選ぶとよいでしょう。
つるのある花はなぜよくないのですか?
「絡みつく」という様子が好ましくないとされるためです。ただし地域や家庭によって考え方は異なります。
造花ならタブーを気にしなくてよいですか?
はい。造花やプリザーブドフラワーはトゲ・毒・香り・花粉の心配がないため、こうした点を気にせず飾れます。
ユリは仏花に使えますか?
品種によります。香りの強い品種は避けたほうがよいですが、花粉を取り除けば供えて差し支えありません。
タブーの花を供えてしまいました。どうすればよいですか?
気に病む必要はありません。タブーは絶対的な決まりではなく、地域や家庭によって考え方も異なります。気になる場合は次から替えれば十分です。
ひまわりを供えてもよいですか?
差し支えありません。明るすぎる印象を避けたい場合は、色味の落ち着いた品種を選ぶとよいでしょう。
地域によって扱いが違う花はありますか?
樒(しきみ)は関西では仏事の定番ですが関東では馴染みが薄いなど、地域差があります。引っ越し先で戸惑う場合は、ご近所や菩提寺に尋ねるのが確実です。
まとめ
仏花で避けたほうがよいとされるのは、①トゲのある花 ②毒のある花 ③つるのある花 ④香りの強い花の4つです。ただし絶対的な禁止ではなく、理由を知って判断すれば問題ありません。
この記事の要点をまとめます。
- それぞれに理由があります。
- 故人が好きだった花であれば、供えても差し支えありません。
- トゲ・毒・香りの心配がなく、花粉も出ません。
- いずれの言い伝えにも、実用的な理由が隠れています。
- タブーは地域やご家庭、宗派によって考え方が異なります。
- 「これはダメ」と思われがちですが、実際には差し支えない花もあります。
- 同じ花でも、地域によって扱いが正反対のことがあります。
仏花の作法は、地域やご家庭、宗派によって少しずつ異なります。この記事の内容と違っていても、ご家庭に伝わるやり方があれば、それがいちばん正しい形です。迷われたときは、菩提寺やご親族に一声かけてみてください。
なごみ工房では、京都・天保元年(1830年)創業の仏壇仏具専門店として、水替えのいらない造花・プリザーブドフラワーの仏花をご用意しています。品のある色合いとしつらえにこだわり、お仏壇に置くだけで整う花器セットです。お仏壇の大きさに合うサイズが見つからない、色合いを相談したいといった場合も、お気軽にお問い合わせください。→ 仏花(BUCCCA)の一覧を見る





