仏壇の前で手を合わせる様子と数珠

宗派で仏花に違いはある?浄土真宗など宗派別の考え方

最終更新日:

公開日:

仏花そのものに、宗派による厳密な決まりはほとんどありません。ただし常花の扱いや飾り方など、細部で考え方が異なる場合があります。

この記事では、基本は宗派を問わず同じ浄土真宗の場合迷ったときの確認先といった点を、京都で天保元年(1830年)から仏具を扱ってきた専門店の視点で解説します。店頭で実際によくいただくご質問9問にもお答えしていますので、気になるところからお読みください。

あわせて読みたい:常花(じょうか)とは?金色の造花の意味と飾り方仏壇に造花はダメ?宗派の考え方と選んでよい場合の基準仏花の飾り方|一対で置く位置と向き・お供えの基本配置

仏壇の前で手を合わせる様子と数珠

基本は宗派を問わず同じ

白・黄・紫を基調に、奇数本を一対で供える——この基本はどの宗派でも共通です。トゲ・毒・つる・強い香りの花を避ける点も同じです。

浄土真宗の場合

浄土真宗では、常花(金色の蓮の造花)を用いないことがあります。また、お供えの考え方が他宗派とやや異なる部分があります。

ただし生花や造花の仏花については、通常どおり供えて差し支えありません。

迷ったときの確認先

もっとも確実なのは、菩提寺に尋ねることです。

  1. 菩提寺に相談する:ご自身の家の宗派に沿った答えが得られます。
  2. ご親族に確認する:家ごとの慣習が受け継がれている場合があります。
  3. 仏具店に相談する:地域の一般的な作法を案内してもらえます。

地域差のほうが大きいことも

実際には、宗派の違いより地域の慣習のほうが影響することがあります。引っ越し先で作法が違って戸惑う、というのはよくあることです。

さらにくわしく

主な宗派と仏花の扱い

いずれの宗派でも、仏花そのものを禁じることはありません。

宗派 仏花の扱い 補足
浄土真宗 通常どおり 常花を用いないことがある
浄土宗 通常どおり
真言宗 通常どおり
曹洞宗・臨済宗 通常どおり
日蓮宗 通常どおり
天台宗 通常どおり

浄土真宗で気をつける点

浄土真宗では、お供えの考え方が他宗派とやや異なります。

  • 故人が「すぐに仏になる」と考えるため、追善供養の色合いが薄い
  • 常花を用いないことがある
  • お水(浄水)を供えない場合がある

ただし仏花については、通常どおり供えて差し支えありません。迷う場合は菩提寺にご確認ください。

地域による違いの例

宗派より地域差のほうが大きいこともあります。

  • 関西では樒(しきみ)を供える地域がある
  • 沖縄では独自の供え方がある
  • 北海道・東北では造花が一般的な地域もある
  • 雪深い地域では冬季に造花を用いる習わしがある

引っ越し先で作法が違って戸惑うのは、よくあることです。その土地のやり方に合わせるのが穏やかです。

樒(しきみ)について

樒は関西を中心に、仏事に用いられる常緑樹です。独特の香りがあり、邪気を払うとされてきました。

花の代わりに樒だけを供える地域もあります。宗派では真言宗や浄土真宗で用いられることが多いとされます。

自分の家の宗派を確認する方法

宗派がわからない場合、次の方法で確認できます。

  1. ご親族に聞く:もっとも確実です。
  2. お位牌を見る:戒名の形式で判断できることがあります。
  3. お仏壇の様式を見る:金仏壇なら浄土真宗の可能性が高いなど。
  4. 菩提寺に確認する:お葬式をお願いしたお寺に尋ねます。

宗派がわからなくても供えられる

宗派が不明でも、お花は供えられます。

仏花に関しては宗派による大きな違いがないため、白・黄・紫を基調にした一般的な仏花を選べば問題ありません。

宗派がはっきりするのは、お位牌の書き方やお仏具の並べ方といった場面です。お花については、あまり気にされる必要はありません。

仏花 BUCCCAシリーズ「楚々」
当店の仏花「楚々」(¥8,800)。水替えのいらない、花器つきの仏花です。

専門店からのひとこと

宗派を気にされるお客さまは多いのですが、お花に関してはほとんど違いがありません。

それよりも影響が大きいのは、地域の慣習とご家庭のやり方です。同じ宗派でも、土地が違えば作法が変わることは珍しくありません。

迷われたら、まずはご親族に「うちはどうしていた?」と尋ねてみてください。それがいちばん確かな答えになります。

よくある質問

仏花に宗派による違いはありますか?

厳密な決まりはほとんどありません。白・黄・紫を基調に奇数本を一対で供える基本は、どの宗派でも共通です。

浄土真宗の仏花に決まりはありますか?

生花や造花の仏花は通常どおり供えて差し支えありません。ただし常花(金色の蓮の造花)は用いないことがあります。

宗派がわからない場合はどうすればよいですか?

ご親族に確認するか、菩提寺にお尋ねください。位牌や仏壇の様式から判断できる場合もあります。

宗派と地域、どちらの慣習を優先しますか?

一概には言えませんが、実際には地域の慣習のほうが影響することもあります。ご親族と相談して決めるのが穏やかです。

宗派が違うと造花もダメですか?

造花を禁じる宗派は一般的にありません。気になる場合は菩提寺に一声かけておくと安心です。

浄土真宗では仏花に決まりがありますか?

仏花は通常どおり供えて差し支えありません。ただし常花を用いないことがあり、お水を供えない場合もあります。

樒(しきみ)とは何ですか?

関西を中心に仏事に用いられる常緑樹です。独特の香りがあり邪気を払うとされてきました。花の代わりに樒だけを供える地域もあります。

引っ越し先で作法が違います。どうすればよいですか?

その土地のやり方に合わせるのが穏やかです。ご近所や菩提寺に尋ねると、地域の一般的な作法を教えていただけます。

宗派がわからなくても仏花を供えられますか?

はい。仏花には宗派による大きな違いがないため、白・黄・紫を基調にした一般的な仏花を選べば問題ありません。

まとめ

仏花そのものに、宗派による厳密な決まりはほとんどありません。ただし常花の扱いや飾り方など、細部で考え方が異なる場合があります。

この記事の要点をまとめます。

  • 白・黄・紫を基調に、奇数本を一対で供える——この基本はどの宗派でも共通です。
  • 浄土真宗では、常花(金色の蓮の造花)を用いないことがあります。
  • もっとも確実なのは、菩提寺に尋ねることです。
  • 実際には、宗派の違いより地域の慣習のほうが影響することがあります。
  • いずれの宗派でも、仏花そのものを禁じることはありません。
  • 浄土真宗では、お供えの考え方が他宗派とやや異なります。
  • 宗派より地域差のほうが大きいこともあります。

仏花の作法は、地域やご家庭、宗派によって少しずつ異なります。この記事の内容と違っていても、ご家庭に伝わるやり方があれば、それがいちばん正しい形です。迷われたときは、菩提寺やご親族に一声かけてみてください。

なごみ工房では、京都・天保元年(1830年)創業の仏壇仏具専門店として、水替えのいらない造花・プリザーブドフラワーの仏花をご用意しています。品のある色合いとしつらえにこだわり、お仏壇に置くだけで整う花器セットです。お仏壇の大きさに合うサイズが見つからない、色合いを相談したいといった場合も、お気軽にお問い合わせください。→ 仏花(BUCCCA)の一覧を見る

仏花をお探しの方へ

水替えのいらない造花・プリザーブドフラワーの仏花をご用意しています。品のある色合いと花器のしつらえにこだわり、お仏壇に置くだけで整うセットです。

仏花(BUCCCA)を見る

京都・天保元年(1830年)創業の仏壇仏具専門店|全国配送・文字入れ対応|店舗責任者が選び方をご案内します

Back to blog
サンプルページ
プロフィール画像
監修者
仏事コーディネーター
川辺 一寛
京都生まれ、京都育ち、半世紀以上の歳月をこの地で過ごし、株式会社若林佛具製作所では四半世紀以上にわたって様々な業務に携わってきました。仏事コーディネーターおよび京仏マスターソムリエの資格を持っており、特に、寺院用の仏具を扱う寺院担当として、全国各地を回る貴重な経験を積んできました。そして今、『なごみ工房』の開設にあたり、これまでに学んだことを基に、様々な方々に対応し、新たな出会いを楽しみにしています。